博士の愛した数式2006/02/28 00:51

小川洋子著
前述の通り、映画の出来に納得いかなかったので
小説を手に取ってみました。
同じような理由の方が多いのかどうかは分かりませんが
この本ミリオンセラーとなったそうで。
で、内容。


以下、ネタばれ。



想像以上に、映画は原作を忠実に再現しようと
しているのがわかったのですが、原作の肝である
阪神のエピソード、博士に忍び寄る影、義姉との仲
等々を削ったり回避したりしてしまったことで
原作の持つ心地よい静けさが失われてしまい
居心地の悪い静寂だけが残ったのが映画。

正直、原作を読み進めながら、全国の本屋さんは
何を持ってこの作品をそれほど推すのか?と
映画同様、凪いだ海を眺める気持ちで読み進めて
いたのですが、終盤にさしかかるにつれて、
取り留めのない話がオイラーの公式よろしく
0に抱き留められる。
推理小説のように綿密に計算された文章という
印象は全く与えないのに落ち着くべき所に
話が収まって無駄がないのは
「数学と文学の妙」という感じ。
仮に原作を先に読んでいたなら、一層映画の評価は
悪かっただろうと思います。
それほど原作の出来が良かったということ
なのでしょう。

ALWAYS三丁目の夕日では名演を見せてくれた吉岡秀隆
ですが、本作での数学の授業は、効率よく数式の説明
をする為とはいえ、そこに時間を割くならば、
小説通りのラストを描く挑戦をして欲しかった。

まぁ、映画を見ることがなければ原作を手に取ることも
無かっただろうと思うので、塞翁が馬。

Book baton2005/09/19 03:02

中秋の名月・・・ 近所のおばはんが、今日の為にススキもって歩いてて なるほどな、と感心しました。 うちの実家だと庭先が茅だらけで、取ってこなくても ススキ見放題なのですが、都会だと風流を感じる為に セッティングが必要なんだなぁとか。

秋の夜長に読書というわけでもないですが、 まりのねむさんからブックバトンってのが回ってきました。 最初なんのことかさっぱり分からなくて ググったですよ。 なんか、遙か昔から連綿と続くチェーンメールみたいなもん? というか5人ってあたりが微妙にネズミこ(ry

100の質問とか答えるだけで拷問っぽいものでないので 一応繋いでみる。

1.持っている本の冊数

漫画含む?と 100冊位かなぁ、といいつつ前に引っ越ししたとき部区オフに 送りつけてみたら300冊超あった気がするので かき集めてみたらそれぐらいになるのかも。

2.今読みかけの本 or 読もうと思っている本

読みかけ本はナシ。 読もうと思っている本は、古本屋で探すのをとうとう諦めて ネットで取り寄せた絶版本で、佐々木丸美「花嫁人形」、 同時に取り寄せた、山口泉「宇宙のみなもとの滝」あたり。

3.最後に買った本(既読、未読問わず)

仕事で参考にしたビジネス書。(つまらんね。)

4.特別な思い入れのある本、心に残っている本5冊(まで)

うちのHPでも紹介してますが、 ・佐々木丸美「雪の断章」 読んだ時期にも影響されるのでしょうが、今のところ人生の羅針盤。 祐也の聡明さ、史郎の快活さを見習いたいと思うのですが、 身に付いたのは飛鳥の頑固さだけみたいで・・・。

・岩本隆雄「星虫」

これも今振り返ると人生に影響を与えた一冊。 読書に限らずいろんな経験によって、生き方を方向付けられる もので、いろんな一瞬の積み重ねがあって今の自分があるわけですが、 リセットボタンの無い人生、終わったときに悔いがなきゃ良いけど。

・角野栄子「魔女の宅急便」

おそらく一番始めに読書の楽しさを教えてくれた本。 そりゃあもう、リアル消防の頃の話なので、思い返そうとすると 遠い目をした目が線になるぐらい昔の話です。 その後アニメ化されて今や知らぬ人はいないでしょうが、 原作の世界観はアニメにない良さがあると思います。 私のペンネームandハンドルはここから頂いてます。

思い入れのある、というとこの3冊でしょうか。 これから先、残り2冊に挙げたくなる程影響をうける本に 出逢ったら、追加ということで。

5.次にまわす人5人まで

バトン渡らないと思います(笑 HP持っていようがいまいがお構いなしに。

海燕さん, おおみちさん, 邪夢さん, 在さん

つか、そもそもこのページの存在を知らない方もいるような。 Deliveryの存在すら覚えていないだろう方もいますし。

それは、秘密。2003/01/05 23:43

普段あんまり読書をしないんですが、連休中久々に 本を読んだり。 東野圭吾さんの「秘密」 映画化されているというのも全然知らなかったんですが、 随分前に読んだ「白夜行」といいこの本といい、 この方は本当に面白い話を書くなぁと関心しました。 広末涼子が主演と聞いただけで眉唾しそうなものなのに (あまり好きな女優さんじゃない)DVD探そうかと 思うぐらいだし。

読んでいると、主人公の平介さんが可哀想で可哀想で。 娘を持った世のお父さんの哀しさと、過ぎ去っていく 時間はどうやっても戻せないという人としての哀しさと。 で、直子さんの方はというと、被害者でありつつも 女性ならではのしたたかさに男性として、ぐぐぐ・・・ と思わなくはないんだけど、「秘密」を知ってしまうと どうしても平介さんと同じ行動を取らざるを得ないだろうと。 それがまた哀しく・・・。

でも、状況としてはどうしようもない哀しさを描いている にもかかわらず、読後が少しも重苦しくならないのが不思議。 こういう本をびしばし見つけられるようになると 読書も楽しいよなぁと思いました。

都会暮らしの悪い見本2002/12/05 22:23

遠距離通勤&残業でヘロってます。 仕事柄月初が非常に忙しいので引っ越したと同時に 残業で帰宅が0時過ぎなどという事態に。 睡眠時間足らへんっちゅーねん。 でも、なんとなく電車のペースがつかめてきたような 気がする。 乗り換えとか結構時間ギリギリで計算しているので 電車どれか(笑)が遅れたりするとどうなるのか・・・。

☆水口さん

もうすぐ冬コミですね。 今回から3日間ということで、かなりお金使っちゃいそうです(笑)

そうか、3日間になったんですね。 参加できるサークルさんが増えて良かった・・・かな? 国際展示場へのアクセスもりんかい線・埼京線直通で便利に なったことだし。 私は帰省します。・・・年末年始に帰省するって・・○年ぶりか?

今年の「流行語大賞」が発表されましたね。

毎回思うんだけど、流行語って最近の言葉の方が有利だよね。 ムネオハウスとかは春頃だったような気がするけど。 ・・・これって鈴木宗男が賞もらうんだろうか(笑

☆ゲーム

私は今頃ですがアリスソフトの「大悪司」をやりこんでます。 アリスのソフトらしくゲームバランスとか良く良く調整されて いるんだけれども、やはりアリスのらしくCGコンプしようとすると かなり大変。未だメインヒロイン落としてないし。 感じとしては三国志in大阪というところ。

違う雑誌で連載って事は無いんですかね??

人気はありそうなのでアワーズ本誌で拾って欲しいところですが。 ・・・つか、雑誌は全く買ったことなくて常に単行本を 待っている私みたいな読者がいるから休刊になっちゃうのか?(笑

そーいえば、少年ジャンプがアメリカに進出したことに対する 反応がなんだか笑えました。 「アメリカで漫画を読むのは子供だけ。アメリカでは受け入れ  られないと思う。」とか否定的な意見ばっかり。 一方で「千と千尋」はアニメ賞を受賞したりする。 宮崎駿や手塚治虫を生み出した日本独自の環境や文化を 否定しておいて出来上がった結果だけを評価するのは いかにも狩猟民族らしいという気がします。

周りに結婚する人居ないし…。 面白そうだから、行ってみたいと思うんですけどね。 あ・・・、でもお金包まないといけないのか!?

まぁ、学生結婚っていうのはそんなには居ないかと(笑 んー。先月は本当に寿貧乏でしたよ。 自分の時に取り返さないと(^^;

その前に、「ハリーポッター」の小説を買って読まないと。

高いしねぇ。あんまりにも高いので4巻は買ってません。 静山社が本当に大勢の子供達に読んで欲しいと思っているんなら もっともっと安くしても良いと思うんだけど。 ターゲットを大人にも、というのであれば文庫本で十分な訳だし。 児童向けの本としてはいろんな伏線も張ってあって 良いと思うんだけど、原作者はじめ諸々の商業主義が ハナについて私個人としては興ざめしています。 映画はそのうち見に行くかと思いますが(弱っ)

では。

アルジャーノンに花束を2002/11/28 01:04

TVドラマとか全然見ないので分かりませんが 人気があるらしい。 で、原作となった小説があるらしいので読んでみようと思い立つ。 でも、平積みにされている同タイトルの本を手に取って “あー、コイツもドラマ見て読もうと思ったんだなー。” とか思われるのは天の邪鬼魂が許さないので そのさらに原作となった短編が収録されているという 「心の鏡」という本を読むことにする。 そういえば、何年も前に「24人のビリー・ミリガン」が ベストセラーになったときも読まなかった気がするので ダニエル・キイスの本を読むのは初めてかも。

で、以下感想。 (ネタバレ注意)

「アルジャーノンに花束を」の他に表題作「心の鏡」等 他の短編も読んできたのだけれど なんというか、星新一さんのショートショートに SFと宗教観をブレンドした感じ。 星さんのショートショートもそうなんですが、短い話に 作者なりに様々なオチをつけてはいるんだけれど どれも後味が良くないというか、ブラックジョークみたいに ブラック過ぎて笑えるわけでもなく、読後の爽快感がない。 「アルジャーノンに花束を」もタイトル等から深読みすると 主人公はスタート地点に戻ってしまったわけではなく アルジャーノン(自分以外の誰か)に対して花束をあげる「心」が 残った分だけ救いがあるとも取れるのだけれど、 どうだろう。 SF小説としては少しばかり古めかしい印象がありますが 後味は別として話は面白いのでここ数日通勤時間が 短く感じます。

・・・ドラマだとどのようにまとめたんだろうか。

月末が近づき事務所移転の準備中。 来月から今より更に早起きかと思うと・・・。 今は朝日を浴びながら駅まで歩いてますが、もしかして 家出る時まだ辺り暗いんじゃないの?とか思う。

では。

Homepage : http://www.ne.jp/asahi/eternal/delivery/index.htm