ヨーロッパ周遊・11 ― 2001/03/14 12:00
"11日目"
パリ半日自由行動→機内泊
☆得した損した?☆

さて、いよいよ11日目。実質的には今日が最終日。
今日は帰国日でもある。
成田→ロンドンもそうだったが、パリ→成田もやはり12時間弱かかる。
パリの出発が夕刻。8時間時計が進んでいる日本を目指すから着いたときには12+8時間(時差分)も経ってしまうことに。
よって、旅の日程表も、11、12日目は寂しい。
11日目・・・パリ発 帰国の途へ
12日目・・・東京着 着後解散
ってなもんである。全12日間の日程なのに一日損したような気分。・・・でも、パリ発が夕刻って事は、そう午後3時までは自由行動。
なんか、得したような損したような。
☆ルーヴル美術館まで☆

そうと分かったら、朝からゆっくりなんてしていられない。
前日のワインも何のその(笑)朝食もそこそこにホテルを飛び出す。
目標はルーヴル美術館。前日(10日目)は火曜で美術館がお休み。
今日オプショナルツアーの設定もあったのだが、よく考えてみたらパリに来てからセーヌ川をまともにみてない。
ホテルもセーヌ川沿い、ルーヴル美術館も同じく。
・・・じゃあ、歩いていってみよう。ということに自分で決めたのだ。
☆工業地区?☆
今回のホテル、セーヌ川沿いといってもパリの外れにある。
METRO(地下鉄)7番線の終点MAIRIE D'IVRY(マリー・ド・リヴリー)駅から10分程。
後ほど地下鉄でホテルへ帰るとき『よくこの距離歩いたな』と自分でもビックリしたぐらい遠い。
(添乗員さんも、オプショナルツアー参加者に「彼(私)は歩いて行くって言ってたけど・・・この距離。」と言っていたらしい。)
しかも、パリの中心に向かうまでは工業地区(?)が続き煙突が2本モクモクと煙を上げてるだけで川辺の情緒も何もなかった・・・f(ーー;
さらに途中には船着き場(?)みたいな人気の少ない場所もあって、かなり薄気味が悪いし。
中間点辺りにあるオステルリッツ駅辺りまで地下鉄使えば良かった。
でもでも、良かったこともあるんですよー。>後述
☆続・言葉が通じる、ということ☆

なんとか、パリらしい風景も見えてきて、対岸に大きな建物が・・・。これぞルーヴル♪
一時間半は歩いたと思います(^^;
さて、ピラミッド(入口がその地下にある)を探して歩いていると、何やら物言いたげな顔の東洋人の女の子。この顔は・・・。
”写真とって下さい。”
・・・やっぱりね(笑)
撮ってあげた後、Deliveryも撮ってもらって(笑)ちょっとお話する。
どうやら最初、同じ国の人だと思って声を掛けたよう(言葉が)だったので聞いてみたら、韓国の方でした。
”ドイツに留学しててドイツ語は勉強してるんだけど、英語は難しい”(この間、会話は英語。)と言ったので、”ドイツ語?Guten Morgen(おはよう)しかわからない。ドイツ語の方が難しいけどなぁ・・・。”と言ったら笑ってました。
でも、英語も難しい。
ルーヴル美術館は入場待ちの列がすごかったので、館内には入らず市内を観光する、と言った彼女に、
”じゃあ、この先が「コンコルド広場」、その先が「シャンゼリゼ大通り」で、その先が・・・。”
「凱旋門」って英語で(フランス語でもいいが)なんて言うんだ?(汗)
門の形をジェスチャーで表現してみました(笑)
・・・ともあれ、たとえ英単語を並べただけに等しくても、全く母国語が異なる人とも会話が出来るというのは嬉しいと思いました。
☆長蛇の列の原因は?☆

韓国人のお嬢さんも言っていたとおり、美術館入場待ちですごい列。
こんなに混むんだったら、やっぱり地下鉄でくれば・・・。
そう言えば、セーヌ川の対岸にオルセー美術館があったな。
そっちでもいいかな、と思って見に行くと、対岸からでもわかる人の列。
ミレーの「晩鐘」とかモネの「日傘の女」も見たい気がするけど、どうせ並ぶんだったら、ルーヴルでダ・ヴィンチの「モナリザ」見るかなぁ、とあきらめて列の最後尾に並ぶ。
待つこと20分程。やっとピラミッドを地下に降りる。
あれ?チケット売場が全部閉まっている。
近くの係員に「チケットどこで買うの?」と訪ねると“Free”とのお返事。
毎月第一日曜日は入場無料と聞いていたものの、今日は水曜日。
『そうか、これだけ行列が出来るぐらい大入りだからタダなのか。フランス人太っ腹~☆』
などと思いつつ、どこから見て回ろうか日本語版案内を取り出すのだった。
(午後ホテル集合後、ツアーに参加した人に聞いたら「美術館職員のスト」だったらしく、スト中に出来た人の列が入場するまで無料だったみたい。Deliveryが帰る頃はちゃんと入場料取っていた。もちろんツアー料金は変わらないわけで・・・。得しちゃった(^^;)
しかし、駅のポーターといい、よくストのある街だ・・・(偶然?)
☆やってしまいました、PART1☆
ガイドを見ると「モナリザ」は「デゥノン翼」という建物にあるらしい。ぐるっと見回すと、おお、列が出来てるじゃないか。最後尾に並ぶ。
後ろからアメリカ人らしきおばさん団体がやってきて、“この列なあに?”とDeliveryに聞いてくる。
「多分、モナリザじゃないかなぁ」と答えると、その団体も後ろに並ぶ。列で待ってる間、他の入口は空いてそうだなぁ・・・と見回すと、横のエスカレーターの上に“DENON”と書いてある。
どう見ても、他のふたつ「リシュリュウ翼」「シュリー翼」ではなさそう。
・・・じゃあ、この列は?
恐る恐る列の先頭付近の上部を見ると、「荷物」のマーク!
これは・・・なんと言って説明したら良いだろう?
「あの・・・、デゥノンはあっちで、ここは“荷物”・・・かも?」
“手荷物預かり所”なんて単語は知らない。
結局、おばさん団体代表が係の人と話をして手荷物預かり所も閉まっている事が判明し(でも、まだストだとは気がついてない)改めてデゥノン翼へ。
“問題ないわよ”と言っていたものの・・・やってもた。
☆勝者の微笑み☆

広い館内を案内を頼りに歩いていくと、いらっしゃいました。「モナリザ」お一人だけガラスケースの向こうに別格扱いで。
しかも、その周辺だけすごい人集り。
想像していたより小さい絵だったけれど、流石ルーヴルの一番人気。その顔には余裕の笑みさえ浮かんでいました(笑)
☆再会☆

ルーヴル美術館の所蔵作品点数は30万点以上。
まともに見ていったら半月はかかる・・・らしい。
絵画だけはちょっと見ておきたいなぁ、と館内を回っていると、突然見覚えのある絵に出くわす。
「民衆を導く自由(La Liberte guidant le peuple)」
そう、上野の東京国立博物館で見たことがある、あの絵である。“二度とこの絵の前に立つことはないかも”と言っていたわりに、二年しか経たないのに再会してしまいました。(笑)
しかし、この絵、日本ではガラスケース越しに展示されて相当な見学者もいたのに、ここではあまりに展示作品が多いため、人も疎ら。
なんか可哀想だった(T-T
☆私も負けてません☆

一番の目的だった「モナリザ」は見たし、思わぬ再会も果たしたし、もう一点、時間があれば見たかった作品を見に行くことに。
「モナリザ」も高い知名度を持ってますが、こちらもかなり有名。「ミロのビーナス(アフロディテ)」
社会科見学(が、あるの?)らしき、小さな子供たちが“ぽ~っ”と見学してました。
☆やってしまいました、PART2☆

さて帰ろうか、と地下鉄の路線図を見ると、美術館そばの地下鉄駅「パレ・ロワイヤル・ミュゼ・デュ・ルーヴル」駅(長い・・・)駅から7番線一本でホテル近くの「マリー・ド・リヴリー」駅まで行ける。
早速乗ったのだが・・・。
この7番線、途中の駅から二手に分かれている。
案の定、違った方向行きに乗ったらしく、次の駅で引き返すことに。まあ、ホテル集合が15:00だから余裕余裕。(13:40頃)
☆やってしまいました、PART3☆
無事(?)マリー・ド・リヴリー駅到着。(14:00頃)
(昨日の市内観光の帰りは8番線を使ったのでこの駅は初めて。)
でも、セーヌ川さえ見えれば・・・、
見えねぇ~★
ええと、じゃあ、方角で北に向かって歩けば・・・、
『こういうときのために方位計付きの時計を装備してきたのだよ。』と思いながら歩き出すこと10分。
川なんて見えやしない。
あれ、もしかして川と平行に歩いてる?と不安になり右折。
歩くこと5分。おっ橋がある。セーヌ川かっ!
・・・鉄道の上の陸橋。
さらに歩くこと5分。・・・迷ったかも。
頭の中を『集合時間まであと40分弱。電話はないし、道を聞こうにも人通りないしタクシーどころか車も通ってないし・・・飛行機に遅れたら・・・。』
なんて考えがぐるぐるとしだした時に、見覚えのある2本の煙突が!
煙突の位置から道を辿ると、突然見覚えのある道にぶつかる。「朝歩いた道じゃないか、ここはっ!」
今朝わけもなく工業地区を歩いていたのがこんなところで役に立つとは、怪我の功名というやつである。
ここからならホテルまで5分ちょっと。
ホテル横のハイパーマーケットでお土産のワインを買う時間も15分位とれてゲームセット☆
・・・旅行中一番スリリングだった(冷や汗)
☆ヨーロッパを後に・・・☆

冷や汗をかきつつ全員が乗ったバスはシャルル・ド・ゴール空港へ。
空港で「長い旅行も終わりだねぇ」等と話しながら出発時刻を待つ。そして、日本へ向けて離陸。
街は雨が降り始めていたものの、空の上に出れば、ちょうど雲の向こうにオレンジ色の夕日が見える。
とても綺麗な夕焼けでした・・・。
最終日に続く。
Homepage : http://www.ne.jp/asahi/eternal/delivery/index.htm
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